- いとめ
- I
いとめ【糸目】(1)糸筋。 細い糸。(2)器物に刻みつけた細い線。(3)凧(タコ)の釣り合いをとるために, 表面につける数本の糸。(4)「糸歩(イトブ)」に同じ。(5)江戸時代, 甲州金の量目の呼称。 一両の六四分の一。(6)多毛綱の環形動物。 ゴカイの一種。 体は細長く20センチメートル内外で, 環節数が三〇〇近くある。 河口近くの浅海や汽水湖の泥底にすむ。 一〇~一二月, 生殖のため泳ぎ出し, これをバチと呼ぶ。 釣り餌(エ)に使う。(7)染色で, 模様の輪郭に置いた防染用の糊(ノリ)のあとにできる糸状の線。(8)柳の芽だち。
「青柳の~も見えず/躬恒集」
~を付けない〔糸目をつけてない凧が風まかせに飛ぶことにたとえて〕制限を加えない。 金品を惜しげもなく使う。「金に~ない」
〔「いとめ」は「厭目」とも書く〕IIいとめ【鋳留(め)】金物の損傷を鋳掛けして繕うこと。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.